活動報告
<卓話>「 職場体験学習報告 」
横須賀学院中学校 生徒さん達
3年 森住 太一 様
皆様こんにちは。僕は衣笠病院で職業体験をさせていただいたのでその時の話をいたします。まず、事前の挨拶の日、総務課の方にお会いして事前の説明を聞きました。その時僕は一人の大人としての扱いを受けているのだと実感いたしました。そして職業体験の初日、まず最初に、衣笠病院は我が校と同じく毎朝礼拝を行っているとのことでしたので、礼拝に参加させていただきました。そしてその後、4階のナースステーションで体験させていただきました。僕がまずはじめに驚いたことは看護師の方々が僕の想像以上にとても忙しくしていらっしゃったことです。朝は前の夜に起こったことを記録しなければいけないとの説明を受けました。
そして、その次は回診に回りました。こちらのお仕事もとても忙しそうでした。それでも患者さんに優しく接し、冷静に物事を見ていく看護師さんの姿にとても感銘を受けました。そして、点滴を打つ作業の見学もしました。今の医療機器はとてもすごいものです。バーコードで点滴があっているか調べられるのです。これを見たとき、いずれは人間の仕事というのは人工知能に取って代わられるようになるかもしれないので、そういうものには代わられないような仕事を見つけ就職することが大切なのだなと思いました。
患者さんたちの昼食の時間、僕は重度の認知症で動けない人へ昼食を摂らせてさしあげました。この時、他者の思いを汲み取ることの難しさを覚えました。そして、午後に看護師長さんに医療関係のお仕事に関してお話を伺うことができましたので、先ほど思ったこと「他者の思いを汲み取ることの難しさ」について伺いました。師長さんのお答えは、最初のうちは理解できないこともある、けれども接していくうちに段々とわかってくるとのことでした。そして、午後には何人かのお医者さんとお会いすることができました。そして、午後の最後のお仕事にギプス包帯の切断をさせていただきました。
二日目は前日と同じように礼拝を守り、午前中はリハビリの仕事を見学しました。最後に見せていただいたのは、以前脳卒中を患い、体が動きにくくなっていた外来の患者さんのリハビリでした。そして全てのリハビリが終った後、療法士の方のお話を聞くことができました。その中でも印象に残っているのは、リハビリというのは体の動きの回復を見るだけでなく、社会生活の復帰を手助けすることも含まれている、という言葉です。
午後は前日と同じ病棟にて体験をしました。この日はレントゲン室を見せていただきました。それを見て、医療の仕事は、医師、看護師だけで成り立っているのではなく、先ほどのリハビリの療法士や検査技師など、多くの人達が関わりあって成り立つものなのだと実感しました。そして、最後の仕事として点滴などの仕事に必要な道具の確認の作業をやらせていただきました。
僕はこの二日間の職業体験の中で学んだことが多くあります。その中でも僕が重要だと思った二つのことについて述べさせていただきたいと思います。一つ目は両親への感謝の思いです。僕の両親は看護師で毎日忙しく働いています。特に僕の父は、今年の春は忙しく休みが取れないようです。春は毎年新しいスタッフがやってくるので、その人たちの指導なのだそうです。今回の職業体験で僕の両親の大変さを実感しました。養ってくれることへの感謝の思いが溢れるばかりです。
二つ目は普段勉強だけでなく人との関わり方を学ぶことの重要性です。医療の仕事は、特に人と接する面が多いと思います。なので、様々な人との関わり、さらには国、人種を超えたコミュニケーションも視野に入れなければならないのだと思いました。僕は将来、可能ならば医師になることを目標としているので、今回学んだ多くのことを将来の仕事に活かしたいと思います。
I have a dream to become a doctor and I want to communicate with a lot of people. So I want to study hard. Thank you for listening. 拙い話となりましたが、多くの学びを得る機会を与えて下さった関係者の皆様に深い感謝を申し上げます。誠にありがとうございました。
3年 川名 大樹 様
皆さん、こんにちは。はじめにお忙しい中、職業体験を受け入れてくださった中島先生をはじめ、クリニックの職員の皆様、そして患者様へこの場を借りて感謝申し上げます。
体験させていただいた中島内科クリニックでは色々なことを学ぶことが出来ました。中でも一番印象に残っていることがあります。それは患者さまへの思いやりです。まず、自分は体験前お医者さんは堅いイメージがありました。しかし中島先生はどの患者さまへも気さくに話しかけられ、患者さまも嬉しそうにされている様子を見てイメージが変わりました。また、糖尿病の患者さまへのご飯に関しても、カロリー計算や患者さまが食事に飽きない工夫がされており、その小さな一つ一つの思いやりに僕は医者という職業とはいえ、ここまで人を思いやることはなかなか出来ることではないと思いました。
そして、体験中に患者さまに料理を振る舞う体験をさせていただいたのですが、料理への衛生的な気遣いや料理の差し出し方などすごく大変でしたが、「よく頑張っているね。」などと患者さまから温かいお言葉をかけていただき、本当に嬉しかったです。
今回の体験を活かし、今後日常生活で困っている人や悩んでいる人に積極的に手助けができるようにしていきたいと思いました。
最後になりましたが、今回このような発表の場を与えてくださり本当にありがとうございました。
3年 森下 真央 様
皆さん、こんにちは。私は2日間ドコモショップ横須賀店で職業体験をいたしました。あらかじめ行った事前訪問の際、当日接客をすると聞いて、私は期待で胸がいっぱいになりました。しかし、いざ体験当日になるとそれは不安に変わりました。きちんと挨拶できるだろうか、もし、失敗してしまったらどうしよう、などと考えているうちに顔が強張ってしまいました。そんな気持ちが勝ってしまったからか、初日は思うように行動することできませんでした。その日の悔しさは今でも覚えています。
そして迎えた二日目。この日は浮き彫りとなった欠点を改善することを目標に臨みました。最も手応えを感じたのは、午後に行った電話教室のお手伝いです。そこではらくらくスマートフォンを使い始めたばかりのお客様たちに基本的な操作をご説明しました。その際、お客様に「ありがとう」と感謝の言葉をいただき、非常に嬉しく思いました。
さて、この職業体験で私は大きく分けて二つのことを深く学ぶことができました。一つ目はあいさつの大切さです。ドコモショップ横須賀店では、お客様へはもちろん、職場の方々へのあいさつを心がけていました。朝礼の時、全員で行ったあいさつは大迫力でびっくりしました。ご来店されたお客様には「いらっしゃいませ、こんにちは。」、職場の方とすれ違ったときには「お疲れ様です。」と、あいさつする側もされる側も清々しい気持ちになりました。
二つ目は他者への気遣いです。店頭で悩んでいるお客様がいらしたら、すぐに駆けつけその希望に合ったプランを提案していました。「お客様に選ばれるドコモショップ」を目指した姿に私は心を打たれました。私は我が強い部分が少しだけあるので、その姿を見習おうと思いました。最後になってしまいましたが、この度は貴重な体験をありがとうございました。
3年 菊池 瑠奈 様
こんにちは。今回の職業体験で私は横須賀幼稚園に行かせていただき、主に年少クラスの赤ことり組さんの先生のお手伝いをさせていただきました。具体的には、子供たちの着替えやトイレのお手伝い、遊具や教室の清掃などですが、特に印象深かったのは子供たちと一緒に遊んだり、子供たちに交じってご飯を食べたりしたことです。
体験一日目は、いくら小さい子供が相手とはいえ私が緊張していたこともあり上手く子供たちとのコミュニケーションがとれなかったり、自分から積極的に声をかけてあげられなかったりと、なかなか距離が縮まらず焦りもありましたが、そんななかでも子供たちの屈託のない笑顔や先生方に助けていただきながら少しずつ幼稚園や赤ことり組さんの雰囲気に溶けこんでいくことができました。
私は二日間の職業体験で模擬的に幼稚園の先生と同じことをさせていただいたただの中学生で、本物の先生との間には大きな差がありますが、幼稚園の子供たちの目線に立つと、私も本物の先生も変わらず「先生」で私のことも当然のように「お姉さん先生」と呼んでくれました。初めて行った幼稚園での職業体験というプログラムに少なからず不安だった私にとって、その事実はなにより嬉しいことで、たった二日間でも先生として認められ、受け入れられたような気がしました。
二日間子供たちを間近で見ていた私が一番気になったことは、私から見ればみんな同じように幼い年少クラスの子供たちが、お互いの年齢の差をきちんと理解し、たった一歳年上の子が下の子を気遣い、手助けしようとしていたことです。自分より小さい子の椅子を運んであげる、まだ自分の靴箱に靴を入れることがいまひとつ理解できずにいる子を見れば自分の靴は後回しでその子の靴を靴箱にしまってあげる、おもちゃを取り合ってケンカを始めてしまった子を見れば仲裁に入ろうとする、怪我をした友達がいればすぐに私に「救急箱持ってきて」と言いに来る、そんな子供たちの関係性を目の当たりにし、私の幼稚園生に対する見方が大きく変わりました。また、私たちがいちいち手を貸さなくても、子供たちはお互いに助け合い補い合いながら自分の力で出来ることがたくさんあるのだと思い知らされました。
二日目の終わり、赤ことり組のみんなとお別れをして、バスに乗っていくのを見送っていた時のこと、赤ことり組さんの最年少であり幼稚園の中でも最年少である男の子が私のところに歩いてきました。私は職業体験の間、ほかの子よりも体の小さいその子のことを何かと気にかけていましたが、その子が言葉を発するところを一度もみていませんでした。私はその子の年齢ゆえにまだ上手くお話しできないものと思っていました。私のところにやってきたその子は私を下からじっと見上げて、たった一言「るな」と私の名前を呼んでくれました。それが私は初めて聞いたその子の言葉でした。子供たちは私の名前を何度も聞きには来たものの、誰一人覚えてはくれず、いつまでも呼んでくれる子はいませんでした。その男の子は一言もしゃべりませんでしたが、いつも私の傍らで私と子供たちの会話を聞いていて、ただ一人私の名前を覚えてくれていたのでした。それが私にとって横須賀幼稚園での一番の思い出になりました。
私はずっと小さい子供が好きで、私自身が小さかった頃の夢は幼稚園の先生になることでした。その後はずっと中学・高校の先生になりたいと思ってきましたが、今回の職業体験を通じて小さい子供と関わりたいと思うようになりました。今の日本では、「保育園落ちた 日本死ね」といった言葉で表現されるように慢性的な保育施設・保育士不足に陥り、多くの人が改善を求めて動き始めています。現時点で私に直接的に関係があるわけではありませんが、昔から保育士になる夢を持っていた私にとって、保育士が足らずに困っている今は、ひとつのチャンスになると思います。将来の選択をしていくうえで、今回の職業体験は大きな意味を持つことになります。最後に今回このような機会を与えてくださった皆様に、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。