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卓話: 「中国の遊びの文化」

「 中国の遊びの文化 」 NPO法人米津塾 理事長 米津暁男 様
2015-10-16.pngただいまご紹介いただきましたNPO米津塾の米津です。
私ももういい年齢になりましたが、こうして皆さんにお会いできることは非常にうれしいことでございます。
この地におきましては、私が5歳で戦艦長門が入港した際に、私の祖父とともに当時の連合艦隊司令長官であった山本五十六大将に家業であった洋服屋として軍服をお届けしたのが一生忘れられない記憶の一つです。今日はご縁があってお話しさせていただきますが、ロータリーでのこのような講演は4回目になります。
ロータリーの皆さんには、少し砕けたお話をさせていただいた方が良いだろうと思い、本日は「麻雀」のお話をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
「麻雀」というのは、4人で行うゲームとして、世界の中で最高のゲームだと思います。これは国家というものの成立と我々の人生の縮図のようなものが麻雀の卓の上にあるということです。私は麻雀での勝ち方についてはあまり得意ではありません。麻雀については、歴史上いろいろな方の説があるようでして、日本麻雀連盟においてもこれと言って確実な資料は無いようです。さきほど申し上げたように家業の洋服屋の関係で、上海など中国各所にも支店があったので、幼い頃に父からいろいろ話を聞いておりましたので、その中からいくつかをご紹介したいと思います。
世界中には多くのゲームがありますが、「サイコロ」を使ったゲームは非常に多くあります。「サイコロ」は中国で生まれたと思ってらっしゃる方が多いと思いますが、これはインドのヨガの哲学の中からできたわけです。サイコロの「1」、「ピン」と言いますが、「1」の下は「6」になるわけです。「ピン」は赤く塗ってあるわけですが太陽を表しています。その真下にあるのが大地、つまり「6」は大地と言うことになります。その他に4つの面がありますが、これは「東西南北」を表しています。その当時は丸いものを作ることは非常に困難で、それを代表する言葉の一つが「切磋琢磨」ということになります。そのような世界の中でサイコロは生まれたわけです。また、麻雀で上がる時には「ロン」と言って牌を見せるわけですが、この「ロン」というのは「龍」と書くわけです。かつて秦の始皇帝の前に戦国時代がありまして、その時代に屈原という有名な将軍がおりまして、秦の始皇帝に負けて汨羅湖(べきらこ)という湖に入水自殺をするわけです。自殺をした際に当時の村人がこの屈原の業績を非常に高く評価してなんとか生まれ変わって欲しいと強く願って、その思いが通じて屈原は鯉の化身になります。屈原の化身の鯉は非常に立派な鯉で、よく中国の掛け軸に上に向かって泳ぐ鯉が描かれ、これが鯉の滝登りとなり、上がったところが登竜門でして、この登竜門を上がると屈原は大きな龍になって天に上るということから「龍」すなわち「ロン」と言うわけです。また麻雀には萬子・筒子・索子の3種類の牌と風牌があります。さらに白・発・中の三元牌があります。白・発・中はインド哲学の中で三元と言いまして、白は水、発は緑の大地、中は太陽と火を意味しており、これをもって大三元という名称がついているわけです。また、萬子というのは国を守る軍隊のことを表しています。三国志でも有名な諸葛孔明が合戦の際に兵隊が足りない状況を打破するために人の頭ほどの大きさの饅頭を作らせ、今でいう案山子状態の饅頭に兜を乗せて草むらに立たせて、兵隊が数多くいるかのように見せて司馬仲達を欺いたという故事から来ています。筒子というのは壺を上から見た形です。
中国では昔大切なものはみな壺に入れたことから裕福の象徴だったわけです。索子というのは、文献的には
「采子」と書いたのですが、中国で文化大革命の時代に麻雀が禁止された間に、日本人が「索子」という形に名前を変えてしまったのです。この索子は、竹の絵が描いてありますが、竹は天に向かって真っすぐ伸びるわけですが先端部分が最もみずみずしい若葉があるわけです。いわゆる人間の生き方もひねくれたりせずにまっすぐ成長していつも柔らかい頭でいてほしい、というような意味もあるわけです。
もともと麻雀は今のような牌で行われていたわけではありません。カードのような形でやっていたんです。馬を吊ると書いて「マーチャオ」という名称で呼んでいました。二つの説がありますが、一つは麻の袋の上で今のような麻雀の牌を混ぜる音が鳥がガヤガヤという音に似ているというので「マージャン」になったという説。穀物の刈り入れが終わると鳥たちが落穂を取りに来るわけですが、その時に麻の袋をほどいて網を作って畑を囲って、鳥たちが集まってきた時に、「ロン」という太鼓を叩いて逃げる鳥を網で捕まえる時の音が麻雀の音だ。それもあって「麻に雀」と書くようになったという説です。
しかし中国では「麻雀」と書いても「マー」とは呼ばず「ジャン」と言うのです。
それもあって「麻雀荘」を「マージャンそう」とは呼ばず、「ジャンそう」と呼ぶんです。
麻雀というのは脳の各部位と非常に関係が深いゲームだと思います。人間の脳の中でも重要な「海馬」と言う部分の発達にも効果があるということで、今は老人ホームなどでも認知症の方などに積極的に麻雀を老人に教えています。4人でやるゲームの中で、これほど自分の心と頭の中で我慢することと、しゃべることとが一体化したゲームは他にはないと思います。麻雀は囲碁と同様にアメリカなどでも非常に人気となっているようですし、麻雀をやらない方も是非遊びで麻雀を覚えていただいて、豊かな人生を送っていただければと思います。
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