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<卓話> 「クラリネットの話・演奏」

<卓    話>         「 クラリネットの話・演奏 」

                             ジャック・ランスロ 国際クラリネットコンクール Japan2014 実行委員長

                                                                クラリネット奏者  二 宮 和 子 様

                                日本フィルハーモニー交響楽団首席クラリネット奏者  伊 藤 寛 隆 様

  皆様こんにちは。本日はお招きいただきありがとうございます。皆様のお手元のチラシにありますコンクールの開催に際し、短い時間ではございますが趣旨をご理解いただきお力添えをいただければと思います。それではまず二人でプランツァーという作曲家の二重奏曲を演奏いたします。

  (演奏) 

<伊藤寛隆様>

プランツァーというドイツの作曲家のクラリネットのデュオを聴いていただきました。次は私が独奏で一曲演奏させていただきます。ルイ・カユザックというフランスの昔のクラリネット奏者で、19世紀の終わりから20世紀半ばまで・・・1960年に亡くなったクラリネットの大演奏家なのですが、この方が作曲したクラリネット独奏曲を演奏したいと思います。(今回のコンクールは)ジャック・ランスロ国際クラリネットコンクールと名乗っていますけれど、ジャック・ランスロという先生は日本のクラリネットの歴史を作った方でもあります。カユザックはこのジャック・ランスロ先生の一世代前の方となります。現存している演奏・録音された音で、フランスのクラリネット奏者で一番古い昔の演奏が残っているのは、きっとこのルイ・カユザックさんじゃないかと思います。このカユザックのアルルカンという曲、そう道化師です、要するにピエロの事ですね。泣いたり、笑ったり、おどけたり、色々表情豊かな非常にキャラクターのある、そういったものを表現した独奏曲になっています。カユザック作曲のアルルカン=道化師、聴いていただきたいと思います。 

(演奏) 

<伊藤寛隆様>

 この曲も実はフランスのビヨドウ(Billaudot)という出版社からジャック・ランスロコレクションとして出版されています。ジャック・ランスロ先生というのは、色々なクラリネットの教育的なメソッドを沢山書かれたり、クラリネットの作品をこのような形で後世に残す活動を沢山されてきた方です。それでは二宮先生お話をお願いします。

 <二宮和子様>

20140131.jpg本日は横須賀ロータリークラブの会合にお招きいただきありがとうございます。今聴いていただいた2曲、一応私達ではクラッシックの古典と新しい曲とされるものを聴いていただいたのですが、クラリネットというのはとても幅広いジャンルの曲がございます。その他に皆様ご存知の通りオーケストラの中でもとても大事な役割を果たしていて、有名なソロの曲も沢山ありますし、それからジャズの方でもクラリネットというのは大変使われていて、独特の効果がある楽器となっています。

 今日は本当に貴重な機会に、今お手元にチラシをお渡ししていると思いますが、今年私どもが8月に企画しておりますジャック・ランスロ国際クラリネットコンクールについて少しご紹介させていただきたいと思います。このコンクールは日仏の合同の総意で始められて、2012年にフランスのルーアンという町で第1回目が開かれました。このときには30カ国、100名近くの世界のクラリネット奏者が技を競い合いました。その時は色々な国の人が集まっていたのですが、結果は1位が韓国、2位がイタリア、3位がイタリアとフランスということで、フランスの方たちはちょっと不満だったようですが、やはりそういう世界のレベルで色々な結果が出たと思います。大変レベルの高いコンクールでした。2年に一度フランスと日本で交互に開催されることになり、今年は日本の番となります。横須賀芸術劇場、横須賀芸術文化財団の本当に絶大なご協力を得て、この横須賀で8月末に開く運びとなりました。

 このクラリネットの国際コンクールで、日本では今回初めて、欧米のみならず最近本当に目覚ましく発達しているアジアの韓国・中国・台湾にも目を向けて、アジアの若い才能を発掘し、世界に発信したいというのが私たちの願いの一つでございます。また日本の若い奏者が広く世界の人々と交わって新しいステップを踏んでくれる機会となることを願っています。

 ジャック・ランスロというフランスの世界的な名演奏家の志を継いで、この国際コンクールがこの横須賀で開かれるということは本当に素晴らしいことだと思います。これを機会に是非横須賀のみならず湘南地域の方々のご協力をいただきたいと願っております。このコンクールのフランスでの開催地ルーアン市はセーヌ河口の大きな船が入れる港町であり、この横須賀も港町であるということは何か一つのご縁ではないかなあと思います。私はルーアンに住んでおりましたので、初めて何か両方でクラリネットの一つの世界的な催し物ができればいいなと思っております。今回の8月25日から8月31日の期間中には、出来るだけ多くの方が劇場に足を運んでいただいて聴いていただき、若い人たちの一生懸命やっている所を是非聴いていただきたいと思います。特に8月30日には世界中から審査員が10名来るのですが、皆世界的トップクラスの方たちで、30日の夜はその方たちのコンサートがございます。また8月31日は本選会になりますが、これは東フィルのオーケストラの伴奏による本選会ということで、色々充実した催しもございますので、是非足を運んでいただきたいと思います。またその前の5月4日には、ベイサイドポケットで高校生を対象としてプロの演奏者による指導とコンサート等のアウトリーチを企画して、教育的な面でもこの街と深くコンタクトを取れることを願っております。

 ロータリークラブの皆様には、出来るだけ多くの方にお声がけいただき、また経済的な意味でも、もし協賛またはプログラムの広告などをご援助いただければ大変ありがたいと思っています。すでにNHK横浜放送局、神奈川新聞、テレビ神奈川からも後援名義をいただいております。国際コンクールという文化的で非常に刺激のある今回の企画に是非横須賀の皆様のご理解とご協力をお願いいたします。また、外国から若者たちが多く来ますし、日本人でも結構なのですが、もしもホームステイのような形で、どなたかご家庭でお引き受けいただけると若者たちが日本の文化に触れる良い機会になりますので、この点もご検討いただければありがたいと思います。世界的にレベルの高いクラリネットの国際コンクールをこの横須賀で育てることが出来ればと私どもはとても強く思っています。是非皆様よろしくお願いいたします。ありがとうございます。最後にプーランクという作曲家のまたちょっと違った音の組み合わせの二重奏を聴いていただきます。

 <伊藤寛隆様>

 この2本のクラリネットですが、お判りいただけますか。片方が少し長いんです。普通ピアノは「ド」の所に「ド」の鍵盤があります。フルート、オーボエ、そして弦楽器、みんな「ド」の位置は「ド」なんです。ですがクラリネットは移調楽器と言いまして、「ド」の音が他の音なのです。少し短い方を僕等はベーカン(B管)と呼んでいますが、このクラリネットの「ド」の音はピアノの「シ」のフラットの音になります。ジャズで使われているクラリネット、そして子供たちが吹奏楽で演奏している俗に言うクラリネットというのは、殆どこのベーカン(B管)というものです。これに対してこれよりも半音低い「ラ」の音が「ド」になった楽器、これを僕等はアーカン(A管)と呼ぶんですが、これがもう一方のものです。オーケストラではこの2本の楽器をその作曲者の指定によって、楽譜に書かれている通りに使い分けます。このプーランクの二重奏というのはとても面白いもので、この調の違う2つの楽器をデュエットにしたものです。なので、同じ音で重ね合ったり、まったく違う音がぶつかり合ったり、また綺麗にハモったり、色々な響きが大変面白い作品になっています。お楽しみいただければ幸いです。

 

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